ホモ・デウス
サピエンス全史に続いて、
ホモ・デウス
について、勝手に要約していきたいと思います。
今までの悩みであった「飢餓・疫病・戦争」も、ほぼ克服に向かいました。
そしていまや…テクノロジーで「死」をも遠ざけられるようになっています。
すでに人は、神になりつつあると言っても過言ではない状況…
でもそれは次なる悩みへの序章なのです。
えっ、飢餓ってもうないの?と思うかもしれませんが、本当に少ないみたいです。むしろ、肥満で死んでしまう人の方が多いくらいです。それだけ豊かになってきて、昔悩んでたことが悩みではなくなったんですね。
疫病も、昔は人口の数十パーセントが死んでしまうような病気がありましたが、今では迅速に対応できています。未知のウイルスに対しても一応は対応できているみたいです。
戦争の一応はありますが、世界大戦規模のものはないですね。まあ、あったとしてもネットを介してとかで、人と人とがドンパチやるのはコスパが悪いのでしょうね。
2045年に起こるとされる”シンギュラリティ”
技術的特異点ですね。
人工知能(AI)が人間を超え、人間に及ばぬスピードで進化するとしたら、多くの人は「Useless Class=役立たず階級」になってしまう…
実はそんな未来がもうすぐそこにまで来ているのかもしれません…。
20世紀の産業革命では、余った労働力を振り向ける先があったので、完全な「役立たず階級」にはなりませんでした。
ではこれからの時代はどうなるのでしょうか…
人工知能(AI)やロボットで、すべての労働力が完結する社会。
そうなると余った労働力を持っていく先がなく、”完全な役立たず”になるかもしれません。
えっ、役立たず最高じゃん。と思うかもしれません。だって、ロボットが全部やってくれるんでしょ。働かなくていいんでしょ。
確かに、何もやらなくてもいいかもしれませんが、そんな存在は必要でしょうか。
それでも、人間なんだから、食物連鎖の頂点なんだから。とおっしゃるかもしれません。
でも、それは、人間全員が、役立たずな存在になるなら、そうかもしれません。ただ、役立たず階級が生まれるのです。そうすると、役に立つ階級がいるということです。A Iやロボットを使う役に立つ階級がいるのです。そして、その役に立つ階級は、必ず、役に立たない階級を助けるのでしょうか。助けたとしても、自分と同じ階級にはしないのではないでしょうか。
こんな階級制度が待っているかもしれません。
また、人間の感情について、
人の感情は「唯一無二である」とされています。
でも本当にそうなのでしょうか?
実は「感情はプログラムの結果によるもの…」という仮説が、現在有力なものとなりつつあるのです。
「人間の感情がプログラムされたもの、つまり、アルゴリズム」だとすると、その仕組がわかれば感情をコントロールできることになります。
そうなると、心は尊いものではなく、人間至上主義は崩壊します。
次に来るのは…データ至上主義の時代です。
人の行動や感情がアルゴリズムの結果だとすると…
人の歴史はそのアルゴリズムの膨大な処理の結果ということになります。
これはサイバー空間上のデータと何も変わらない…
”シムシティ”や”シムアース”と同じだと言えるのではないでしょうか?
そうすると、将来的に、人間をデータ化し、データによって管理することできるのではないでしょうか。その結果、ロボットによる人間の管理がなされる。ただ、このロボットは、階級の一番上、役に立つ階級が牛耳っているので、つまりは、役に立つ階級が人間を支配することになるのではないでしょうか?
ただ、「人の感情=アルゴリズム…」はまだ仮説の段階です。(有力な仮説らしいですが。)
これからの科学の進歩で、人間独自のものが見つかる可能性もまだ残っています。
まあ、これは一つのシナリオにすぎません。
たとえ、人間の感情はアルゴリズムであったとしても…
たとえ、大多数の人が「役立たず階級」になる未来が見えていたとしても…
人間の力で、望ましい歴史に導くことができるはずです!
この警鐘を糧に、歴史を学び、検証し、望む未来にむかって
できることをしましょう。
自分たちにできることはたくさんあります。
どういう未来になるかは、あなた次第です。